早春 生命蘇るランニング by 北島政明

民家の庭先に咲きそろった菜の花
農作業中のご主人にお願いして撮らせていただく

ご存知、オオイヌノフグリ
どこにでもある花で、どこにもないおしゃれさんだ


春の土の匂いを感じました。どこからやってくるのか、春の匂いは心を浮き立たせます。

山西哲郎氏は、再生再死の自然観に触れて、「春になれば枯れた草木のつぼみから花や葉が蘇ってくる姿を見て、自分のなかにも再生を見出した人びとが再び走り出すと思うのです。」と書いています。[楽しいランニングのススメ 第2章の5 アンチエイジングラン、2011

今年は新型コロナに感染しての年越しからはじまり、臥せっていた間に腰痛と脚の神経痛を併発して走れない時期がありました。ようやく再開したのは最近です。このため、外を走る一歩一歩が新鮮で、近づく春の気配を一層嬉しく感じています。

走るのは、まだ自宅周辺の5km、10kmですが、寒風のなかにも時おり温かいそよ風がまじり、春のおなじみの野草たちとの再会も懐かしいアクセントです。舗装路を走り、土道をたどり、この季節の雑木林に入るとほのかな甘いような懐かしいような香りが漂います。冒頭に書きました春の匂いです。もっとここに居たい、もっと走っていたいと思います。

自宅から数キロの距離にある平瀬川は、東名高速川崎インター近くにある菅生緑地の伏流水に端を発して住宅地を流れる多摩川の支流です。上端部には栴檀、サイカチ、ムクロジなど面白い樹が植えられ、4月には種類豊富な桜を観ることのできるお気に入りのランニングコースです。この季節、樹木の芽吹きや花芽にはまだ早すぎますが、足元に目を移すとまだほんの数センチの小ぶりな野草が陽の光を浴びていました。

そんな小さな野草を見つけては、ここにあった!などと妻と足を止めるものですから、ここを通るときには走っているのやら歩いているのやら。
小さな生命の再生を感じ、自分自身の生命の息吹をも確認する。それもまた楽しいひとときなのです。

山茱萸(サンシュユ)の花ほころぶ
咲ききるまであと数日の暖かい日があれば足りるだろう

ヒメオドリコソウ

ミチタネツケバナ
この時期はまだ小さくて可憐だ 5cmほど

コゴメイヌノフグリ
オオイヌノフグリより一回り小さい
コゴメは小米

オオイヌノフグリ
上の写真のコゴメくんのお隣で咲いていた

梅の実を収穫するための梅園


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