私のホームグラウンド野川公園に隣接している、同じく広大な自然公園が武蔵野公園です。
公園HP
公園マップ
武蔵野公園は、西武多摩線の高架を挟んで野川公園の西隣に接しています。高架下を簡単にくぐれるため、二つの公園を一筆書きに走れるのも魅力の一つ。どちらの公園にも複雑な歩道があり、草地のトレイルも入り組んでいるため単純に一周の距離は出せませんが、二つの公園の外周を回るとざっと5kmほど。武蔵野公園外周だけでも2kmを超える広さを楽しむことができます。
公園のほぼ中央を東西に横切っているのが野川。夏場は子どもたち(親たちも!)の存分の水遊び場で、10月に入っても天気が良いと小さな猛者たちが浅い流れに立ち入って魚取り網を振り回している姿が見られます。野川の両岸は河岸段丘をなした武蔵野崖線になっていて、「はけ」と呼ばれる地層から湧水がそこかしこで流れ込み、野川はだんだんと川幅を広げていきます。
崖線からの湧水にたたずむアオサギとそのそばを走るランナー |
武蔵野公園内を流れる野川 |
野川沿いに園路を走り、公園の西端にある広場で草野球をしている少年たちを横目に見ながら、公園を大きく反時計回りに進みます。
広い草地をすぎると林間コース。これから夏草が枯れていくとさらに縦横自在に走りやすくなってきますが、まだ暖かい日も多いのでここはおとなしく歩道を走りましょう。(草の中に走り込むと、ヌスビトハギ、センダングサ、オナモミなどの種の「ひっつき虫」だらけとなることも可能です、お好きでしたら。)
草野球の広場 広場の向こうを野川が流れる |
公園西端から野川上流側を望む |
公園北側の東屋 国際基督教大学に隣接する |
一足早い桜紅葉 |
このあたりにはたくさんの種類の樹木が植えられていますが、この季節になるとサンシュユ(山茱萸)の赤い実に目が惹かれます。
この実を「山ぐみ」と呼んで食べることができると、ごく最近になって教えてもらいました。
試しに真っ赤なのを一粒、口に入れてみると、まだ実が固く、噛むと渋い味がしました。今は全部の実がやっと色づいた時期です、完熟期を待ってもう一度食べてみたいものです。
サンシュユの赤い実 |
そんな悪戯もしながらぐるりと公園を回って再び西武線の線路が見えてくると、辺りは林間のバーベキュー・エリア。
お昼時になると楽しそうな歓声とともに肉やソーセージの焼ける香ばしい風がやってきたりして、お腹が空いていると少々酷な区間でもあります。
野草が好きな私には野川公園とここ武蔵野公園は被写体の宝庫でもあります。紅葉に至る少し手前のこの季節には、さまざまな秋の花たちが姿を見せてくれています。
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左上から時計回りに、ミゾソバ、ミズヒキ、ノハラアザミ、ゲンノショウコ |
さて、みなさんは、どんなオクトーバーランをされているのでしょう。
月間走行距離を競ったり、大会シーズンに向けた走り込み期で張り切っている方も多いかと思います。
大会に出ることがなくて、およそ練習と名の付く走り方をしていない私にとっては、この過ごしやすく爽やかな季節を目と耳で、鼻も口でも、そして肌でも感じて走る嬉しい時期です。オクトーバーフェストと言うとビールの祭典で有名ですが、フェストはフェスティバルにつながるお祭りのことですので、秋の好日を自由自在に走る喜びもまた、オクトーバーフェストと呼んでよいのではないだろうかなどと思うのです。
こうして私なりのオクトーバーラン、オクトーバーフェストを楽しむ十月なのです。
最後に、武蔵野公園、野川公園で秋に観ることのできる三つの「桜」をご紹介します。
一つは、文字通りの秋桜と書くコスモス。野川沿いに咲きます。かつては流れ沿いに大規模な群落もありました。
二つ目は、十月桜。花付きの良い年には、季節を間違えたかと思うほどの花盛りとなります。今年はいくらか少ないかな。
三つ目は、5mmほどのぐっと小さな野草で、桜蓼(サクラタデ)。近寄ってよく見ると一輪一輪がまさに桜花。隠れた桜です。
かつて野川沿いにあったコスモスの大群落(2015年撮影) |
十月桜 春なのか秋なのか |
十月桜 |
サクラタデ |
自然公園のオクトーバーラン、みなさんもいかがですか?
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