足元が気になる春のランニング by 北島政明さん


キクザキイチゲ
※写真はクリック(タップ)すると大きくみることができます。

春。野を山を気持ちよく走っていると、視界の片隅をちらりと鮮やかな彩りがかすめることがある。

そうすると、私はすぐさま立ち止まってしまう。
しゃがみ込んで足元の「ちらり」を探すと、目に入ってくるのは華奢な野の花だ。
近くに寄らないと見過ごしてしまいそうなこの季節の野草たちは、ほんの一週間もしないうちに儚くも姿を消してしまう。

こうして私の春のランニングは、立ち止まってばかりの次第となる。
立ち止まっては走り出し、また立ち止まる。
春の土の匂いにも誘われて、豊かな時間はあっという間に経ち、思いがけず遠くまで走って来てしまったことに気がつくのだ。


<野を走る>
キンランの咲いた雑木林

しゃがむと見える、ミチタネツケバナ

草むらの中には、カキドオシ(薄紫)とホタルカズラ(青)

日溜りには、たんぽぽを連れたフデリンドウ

<山を走る>

沢筋のニリンソウ群落

林の日陰にはチゴユリがうつむく

ユキワリイチゲの別世界

高尾山で発見されたタカオスミレ

一心に走りに集中する楽しさがある一方で、立ち止まる楽しさもあるように思います。
立ち止まってみると、走っているときとは景色が変わります。
さらにしゃがみ込んでみると、そこにはどこか子供のころに駆け回って見ていたような世界が広がるのを感じます。


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