春本番へスタンバイの自然公園を走る by 北島政明さん


土道は脚にも心にも優しい。春の土道となればなおさらだ。
萌え出た春の草たちやモグラくんミミズくんたちの活躍で、公園のトレイルはふかふかになる。
いつもの野川公園、武蔵野公園へ走ろう。ここは広大な草地のある自然公園だ。

3月上旬、春爛漫までほんの一歩手前の風情を楽しんだ。

野川の流れを取り込んだ水車だ。水しぶきからも春を感じる。














マンサクの花も初々しい。







































野川公園に着くと、広い草地の一角では紅梅白梅が美しかった。
駆け回って遊ぶ子どもたち、親たちだっていっしょに駆け回る。
笑顔、笑顔がたくさんだ。

すぐ南隣には調布飛行場があるので、着陸する飛行機が間近に見える。
空の上から見たらこの公園はどんなに見えるだろう。

足元の陽だまりには、オオイヌノフグリの澄んだブルーが元気いっぱいだ。
どこにでも咲いている花だが、とりわけ陽ざしをたっぷり浴びるとこの花は立ち上がる。
いつまでも眠っていてはだめだよと私を叱っているようだ。
Stand-up !














 
自然観察園に入ると、春蘭が咲きかけていた。準備万端だ。


















うっかりすると見過ごす、いや、うっかりしなくても見過ごしてしまう小ささのイヌノフグリ。芥子粒ほどの大きさだ。


















イチゲが一輪、もう咲いていてちょっとびっくり。アズマイチゲかキクザキイチゲか、ちょっと遠いし私の知識も追いつかなくてどちらなのかわからない。
次々に顔を出して群落を見せてくれるのももうすぐだ。


















ミスミソウは華やかだ。手前のどんぐりから花の大きさがわかるだろうか。


















公園内を流れる野川では、待ってましたとばかり川に立ち入って遊ぶ子どもたち。
何がいるのかな。
野川に流れ込む湧水の水路を、えいやっとばかりまたぎ越す人。高齢のお父さんとその娘さんだろうか。
ころばないでね。














お隣の武蔵野公園に入れば、山茱萸(サンシュユ)が花盛りだった。秋には真っ赤な実をつける山茱萸は、春に秋に、一年に二度おいしい。



















広いトレイル。どこを走るか、自由自在だ。
暖かい陽ざしに誘われてランナーで賑わっていた。
小さな女の子だって、ん~!負けるもんか!













春はぐんぐんと進んで、あと一ヶ月もしないうちに、桜の季節を迎える。
この時期、一週間見ないと景色はすっかり変わってしまう。
こちらもうかうかしてはいられない。

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